ある喫煙常習者における喫煙の重要性の考察


 午後一時二十六分
 被験者は部屋で寝転んでいた。
 部屋に戻ってから、被験者は眠ろうとしていたが、眠れないらしく、ごろごろしている。よく見ると、頻繁に寝返りもしている。たまに貧乏ゆすりもしている。
「タバコを吸いてぇ……」
 この数十分の中で2桁を越すぐらい同じことを言っている。しかし、ここで変化が。
「そうだ。コンビニあるじゃん」
 寝るよりもコンビニへ行くことを選んだらしい。
「よっしゃ、これで、タバコが吸える!」
 また、例のごとく財布を手に取り、外出の用意を整える。なので、私も例のごとく偶然を装って、廊下に出た。
「うぉ、お前まだ起きてたの?」
 驚かれた。
「別に、夜食でも食べようとしていた」
 といって、台所を指差す。
「ふーん」
 なんとかごまかせたような気がする。とりあえず、カメラで監視されていたとは思うまい。
「んじゃ、コンビニ行ってくる」
「自転車、パンクして使えないけど」
 島で唯一のコンビには、徒歩で片道2時間だ。
「……んじゃ、歩く」
「何で?」
「タバコが無いと眠れん」
 ふつう、そこまでしてタバコを買おうという人間いるのだろうか。わからない。今後の課題の一つにしておこう。
「とにかく、コンビニ行ってくる」
 そういって、被験者はコンビニに向かって偉大な一歩を歩き出した。私も尾行を再会する。自転車(・・・)で。
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